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和風総本家

2014年10月21日

毎週必ず見たいテレビに
NHKの大河ドラマがあります。
時間の調整がつかない時があるので、録画もして欠かさないようにしていますが、このところ、欠かさず録画してまで見たい番組が一つ増えました。
木曜日、テレビ東京の「和風総本家」という番組です。

以前から視聴していたわけではないので、今までの内容はわかりませんが、このところ何週かは、日本の工業技術力や「おもてなし」などに代表される、日本人の倫理観や道徳観などに、外国人がどのような好印象を持っているのかを紹介している番組です。
ナショナリスト的傾向の強い私にとっては、外国人がメイド・イン・ジャパンを褒めちぎる場面を見ると、自分が褒められているようなうれしい気持ちになってしまいます。
先日の番組では、鋸の制作工場の番組が放送されていました。

20年ほど前、専門業者で作られていた一般的な鋸は、工業大量生産の安くて切れ味のよい商品名「ゼットソー」という替え刃式鋸に圧倒されてしまいました。

弊社の大工も必ず「ゼットソー」を何本かは持っています。
放送では、大量生産式の鋸に凌駕され、手造りの鋸工場が次々に潰れてしまう中で、生き残りのために、薄刃(0.2mm)で超小型な特殊鋸の生産に取り組んでいる家族経営の鋸工場を取り上げています。

その特殊鋸が使われているのは、イタリア北西部、弦楽器の代表的な製作者である、ストラディバリウス生誕の地クレモナのバイオリン工房で、工房の職人たちが名器の分解修理に取り組んでおり、我々にとってかけがえのない道具だと絶賛しています。
ビデオで自分たちが作成した鋸が海の向こうで活躍しているのを見て、鋸職人の家族は報われた努力に感動の涙を流していました。
テレビ放送の後、鋸工場には全国から特殊小型鋸を使いたいという注文が殺到し、注文を受けた1500枚を超す鋸が全国に送り届けられるのは、来年の春以降になってしまうとのことです。
発想の転換と、どんな場合にも負けない根性には大変勉強になりましたし、零細企業を温かい気持ちにしてくれる番組だったと思います。

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