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世田谷美術館

2017年3月29日

夏に出産を控えた娘のところに妻と出かけました。昼を一緒にとる予定で車で出かけましたが、日曜日は渋滞もなく時間に余裕ができたので近所にある世田谷美術館によりました。世田谷美術館は都立砧公園の一角に建つ公園美術館というコンセプトで造られた美術館で、これからはお花見のシーズンの盛りとなりますが四季を通して市民の憩いの場所になっています。

美術館で当日行われていた特別展は、去年、朝ドラの「ととねいちゃん」で取り上げられた、社長の大橋鎭子と共に「暮らしの手帳」を創刊した、天才編集長・花森安治の回顧展が開催されていました。

同時開催されていたミュージアムコレクション展は、世田谷美術館が30周年ということもあり、「ぜんぶ1986年・世田谷美術館の開館とともに」と題した、開館記念展が行われていました。オープニングの11月から12月にかけては画家の横尾忠則による公開制作が行われたそうです。

横尾のアトリエの様相を呈した地下の創作室で8日間に8点の作品が制作され、制作状況が公開され、当時大変話題になったそうです。当日は美術館に収蔵された3点が展示されていました。

世田谷美術館は何度か訪ねておりましたが、開館記念のパンフレットを見て今回初めて建物の設計者が建築家・内井昭蔵であり、又氏の代表作になっていることを知りました。
内井昭蔵は建築に携わった人なら「名前は知ってる」「聞いたことはある」と言われるはずの巨匠ですが、私は修業時代、34年も前になりますが、埼玉春日部市立の総合運動施設の建設で巨匠の作品に関りました。私にとっても大変思い出深い現場であり、青春のモニュメント的現場でした。

設計事務所担当は東大卒のエリートで、当社叩き上げの所長と反りが合わず、下の者が大変苦労したことが今でも関係者が集まった時の話のネタになります。当時27歳、駆け出しの私にとっては緊張感いっぱいで、スリムな体で広い現場内を駆け回り、心身ともに大変鍛えられた現場でした。今は亡き内井昭蔵先生には心より感謝しております。

当の娘は大変元気で安心し、大変有意義な一日でありました。

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